(株)カスタネット、植木です。

『お客様は神様』どんな銭儲けの商売でも、共通して言える言葉である。
取引の大小ではなく、少ない取引でも注文を頂けるお客様は、全て神様と言える。
この言葉を聞くとどうしても、三波晴夫を思いだしますね。
しかし、三波晴夫が最初にこの言葉を使用したのは、チケットを買って頂いたお客様は神様という意味ではなく、たくさんのお客が入ったステージで歌うと思いがけない力が得られるので、お客様は神様と言ったらしい。

となると、神様は人に宿っているのか!


▼ 神様は、どんな人に宿るのだろうか

三波晴夫が言っている様に、神様はたくさん人が集まるところが好きかもしれない。
ビジネスの神様は、人と人とが交わる所に住んでいるのではないかと思う。

創業後、多くの経営者の方とお話しをして来ました。殆どの会社が創業後、山や谷など
を苦労されて乗り越えておられます。
もう駄目かと思った経営危機も人とのつながりから、それは奇跡の様なことが生まれて助かったと多くの経営者は語ってくれました。
ある研究的な事業を行っている方は、開発がうまく行かず最後には財布に二千円しかなく、宇治川に飛び込むことを考えたそうだが、神様が一発逆転させてくれたそうである。

どうも神様は『人とのつながりを大切にする人に宿る』のが答えのようだ!!


▼ 人とのつながりを大切にするには

簡単に言えばビジネスを忘れて、つまり損得計算を入れずに人との交流をすることかもしれない。相手の年齢・性別・職業などに関係なく、何かのご縁で会えたことを嬉しく思う気持が最初の一歩かもしれません。
女性とのご縁はさらに嬉しいのですが。。。。


つい先日、楽器のカスタネットを寄贈した小学校の教頭先生からメールが届きました。

>植木様  
>なんと世の中は、不可思議なものです。
>植木社長とお出会いさせていただくまでは、全く遠い話で
>あった話が、お出会いをきっかけとするかのようにまた聞
>かれるとは、ほんとに不思議なことがあるものだと感じま
>した。その話とは、私が教育委員会でいっしょにお仕事を
>させていただいていた「〇〇〇〇〇〇  〇〇〇」という
>会社の社長が、本日お出会いしたときに、「11月にカンボ
>ジアに学校を造りにいくんだ。資金は350万。
>私と知り合いで出資した。あちらの子どもたちの生活を見て
>カルチャーショックを起こしたので。」というのです。
>驚きとうれしさと不思議さのサンドイッチを味わったような、
>それこそ不思議な感覚でした。「いや実は・・」と植木社長
>のお話をしたところ、非常に興味をお持ちになられました。
>もしよろしければ、中間の大阪あたりで・・以下、省略

この出来事、教頭先生は不思議と言っておられますが、私は不思議とは思いません。
何故なら、この教頭先生との出会いのキッカケが普通ではなかったのです。

7月の中頃だったと思います。
この教頭先生から電話が入り「神戸の小学校です。誠に失礼なお願いですが、カスタネットを頂けないでしょうか」

『当社はカスタネットを販売していません』

「そうですか。。。4年生が秋の運動会でカスタネットを使用した創作ダンスを
予定しているのですが、予算がなく買えないのでネット検索で。。。」
「何とか頂けないでしょうか」

この教頭先生の熱意と困っている様子が電話で伝わってきましたので、カスタネットを購入して200個を贈る約束をしました。 
京都新聞掲載ニュース http://www.castanet.co.jp/publicity/kyoto050927.html

カスタ君ブログに掲載 http://castakun.wablog.com/14.html

知らない所に、それも無茶なお願いと知っての電話をするのは、勇気が必要です。
更に、休みの日に京都までお礼と言って来て頂きました。 この行動力に驚き、普通の先生ではない行動力と人脈を持っていると思いました。


▼ 人脈の広がりは掛け算

人脈についてサラリーマン時代のことを思い返すと、人脈の広がりは足し算でした。転勤やプロジェクト、組合活動などで知り合った一人一人の積上げでした。
つまり、会社内で知り合った人を他人に紹介することはありませんし、趣味でも同じでなければ、紹介のしようがありません。
企業内の人脈数は、どんなに広がったとしてもそこに働いている従業員の数が最大です。

サラリーマンを辞め、一番驚いたのがこの人脈の増え方です。
(人脈とは曖昧な表現なので知り合った人=名前を覚えて頂いた方とします。)
創業直後の人脈の増え方は、サラリーマン時代と同じで足し算状態でした。
それが、ある時期から一転したのです。
知り合った人が、知り合いを紹介して頂ける。。。つまり、私の人脈×知人の人脈=人脈が増える。
又、人脈の多い人と知り合いになると、私の人脈×人脈多い人=人脈の急増。
おおざっぱに言えば、こんな方程式になります。

教頭先生のところにいる神様の力を借りれば、
私の人脈×教頭先生の人脈×知人の社長の人脈=膨大な数の人脈になるかもしれません。


▼ ベンチャー企業の多くが生き残れないのは、人脈に問題がある。

私の場合、人脈の増加が一転したのは、創業後3年に近づいて来た頃だったと記憶している。
その呼び水は、間違いなく『社会貢献活動』であった。
石の上にも三年の根拠は、三年ほどしないと人脈が出来ないし、新しい会社には神様がやってこないかもしれません。何せ、神様は人との交わりが好きですから。。。

学生ベンチャーにしても社内ベンチャーも人脈のない所からのスタートです。
人脈が少ない事業は、成功するはずがないと思うべきでしょう。
その反面、歴史のある会社は、過去の人脈が生きて、人脈×人脈の計算でベンチャー企業より足腰が強いと思います。


先日、起業を思っている大手企業のサラリーマンの方と話すことがありました。
技術者の方で、新しいことを思いつき「もの創りビジネス(製造業)」を検討している様子。 その技術者は知人に相談などをしており、知人からは「人との出会いが必要。色々な交流会に顔を出したら。。。」とアドバイスがあったそうです。

「人と会うのも好きではないし、良い物を創ればビジネスになる。。。」
と話されましたが、開発、製造と販売などの一人何役は不可能です。
業務提携などを行うには、適した会社を探す必要がある。そのためには、人脈が
必要と話させて頂いたのですが。。。。やはり大手企業のサラリーマンでした。。。

    『人にビジネス、ビジネスに人がついて来る』


▼ 神戸流通科学大学で講演予定

11月2日(水) 神戸流通科学大学の「経営学特講(ニュー・ベンチャー特講)」
実学カリキュラムの特別講師を致します。

『大企業の社内ベンチャーが成功しない理由-オフィス用品販売事業でアスクルをぶっ壊すと叫ぶベンチャー経営者」と題して、約80名の学生に講演します。


カスタ君のブログもお読み下さい。http://castakun.wablog.com/



Written by 植木 力株式会社カスタネット 代表取締役)