2004年11月

(株)カスタネットの植木です。

朝日新聞、創刊125周年記念事業として、企業の社会貢献活動を表彰する「第一回朝日企業市民賞」に応募しました。
10月4日の朝刊に審査の詳細が紹介されていました。


▼ 受賞の5社に入れず

今回は、企業、団体から169の応募があり、富士メガネ、アジレント・テクノロジー、日産自動車、富士ゼロックス、ダイキン工業の5社が選ばれました。
“カンボジアの小学校に文房具を寄贈”で応募しましたが、残念でした。
応募企業を見ると、大手、超大手企業が殆どの中、こんなベンチャー企業が応募しただけでも良かったと思っています。

ベンチャー企業はカスタネット1社、169社の中で一番小さい会社ではないかと思います。


▼ 京都から4社、オフィス用品業界では唯一

京都からの応募は、ワコール、堀場製作所、京仏具小堀だけです。CSR(企業の社会的責任)が叫ばれているのに、京都からたったの4社とは寂しいですね。
個人的には、大企業が行なっているCSRに異論はありますが、それにしても京都の大企業はなにをしているのだろうか!

社会貢献活動は行なっているが、この朝日企業市民賞には応募しなかったと思いたいです。

アスクルなどのオフィス用品通販会社、文具メーカーからの応募は有りませんでした。
文具業界の衰退と応募との相関関係を感じますね~。


▼ 掲載されていた論説委員のコメントを紹介します。

「環境・社会との調和、重要に」

一人ひとりの市民と企業とは、長らく対立する存在としてとらえがちだった。
公害や労働災害、首切りなど日々の生活を脅かす問題の背後には、必ずといっていいほど会社の影があった。
いまも製品の欠陥や粉飾決算などの企業犯罪には、厳しい目が向けられている。

その一方で17世紀からの株式会社の発達が豊かな製品やサービスをもたらし、多くの人に働く場を提供することで社会の発展を支えてきたことも確かだろう。
いまや企業とかかわりを持たず一日を過ごすことは不可能に近い。

朝日新聞が04年の創刊125周年を記念して始めた「企業市民賞」は、企業そのものが社会の一員であることを自覚し、良き市民として行動するよう呼びかけるために設けられた。

地道な活動を通じて消費者や地域の信頼を勝ち得ている企業の姿を伝え、顕彰する。
そのことがほかの多くの企業にも刺激となり、より大きな企業市民の輪を形作ることになるのではないか。
本賞には、そうした期待が込められている。

昨年まで関連団体の財団法人朝日新聞文化財団が「企業の社会貢献賞」を設け、優れた成果をあげている企業を表彰してきた。
そこで蓄えられた知識や経験を受け継ぎ、さらに中小企業や地域に密着した企業にも対象を広げた。

審査の基準として「先進性」「独創性」「継続性」の3点を挙げたのは、各社が置かれた環境のもとで創意工夫を凝らし、息長く活動を続ける姿勢こそ、企業市民の理念にふさわしいと考えたからだ。

利益が出たときには派手な慈善や寄付をしても、不況になれば手のひらを返したように沈黙する。そんな企業よりは、社長から若手の従業員まで多くが参加して、できる範囲で活動を続けてきた会社こそ評価したい。
日本でも論じられる機会が増えたのが「企業の社会的責任(CSR)」だ。
営利を目的として設立された以上、利潤を増やすために努力するのは当然だが、あくまで法令や社会的な論理にもとる行動を排し、環境の保護や社会への貢献に配慮することが大前提となる。

企業やその経営者は、健全な常識が問われている時代といえよう。
先進地である欧米では、下請け工場や原材料の生産地での労動環境にまで対象が広がり、責任を果たしていないとされた企業には、消費者から不買運動が突きつけられることさえ珍しくない。

「企業市民賞」は、応募された企業に活動内容とともに「職場の環境」や「顧客への姿勢」「経営の公平さ」などについての質問書への回答を求めた。
社会的責任をまっとうすることだろう。
本賞が日本において、「企業の社会的責任」への意識を高めることに貢献することになれば幸いだ。
〔萩野博司氏〕



▼ 高校生に講演しました。

京都労働局の依頼で、24日(水)に京都府立伏見工業高校定時制の2年生に、働く楽しさ(フリーターではなく)などについての講演をしました。
話しは聞いてくれましたが、自己表現力が難しい年頃なのか、話しを進めるのに疲れた講演でした。
しかし、今後の講演(受注?残多数)を乗りきる、勉強になったと思います。

母校(京都府立峰山高校)での、講演時に役立ちますね。。。
(担当先生の異動で、話しが進んでいませんが・・・)


▼ (社)関西ニュービジネス協議会(NBK)で講演します。

ニュービジネスネットワーク委員会の社内ベンチャー研究会
1月19日(水) 16:00~18:00
MFCビル4F会議室(事務局ビル)

大日本スクリーン製造の社内ベンチャー「(株)カスタネット」の起業体験談メーカー系に属さないメリットを活かしたオフィス通販ベンチャー企業の起業体験を植木 力(うえき ちから)社長にうかがいます。
(又、トナーカートリッジの再利用益をボランティアに活用することでも評判の企業です。)
参加費 2,000円/人(交流会費)
お申込はこちらから(締め切り:1月12日(水))
http://www.nb-net.or.jp/news/form0119.html


Written by 植木 力株式会社カスタネット 代表取締役)

11月13日 朝日新聞の夕刊に『カスタネット"主役の座"』と大きく掲載されているではありませんか?


▼ 楽器のカスタネットだった。。。なあ~んだ! 

では、朝日新聞の記事をお読み下さい。

小学校の音楽会で決して主役になれず、後ろの方で音楽が苦手な子が黙々とたたいていた。
そんな地味な楽器カスタネットを見直す動きがある。
カスタネットを主要パートにした小学生向けの合奏曲が誕生し、各地の小学校で人気を得ている。
カスタネットを通じて、リズムを刻むという音楽の根源的な楽しさを、子どもたちが実感しているようだ。

合奏曲は作曲家・中村彩子さん(27)が作った「スペインのカスタネット
カスタネットが4パートあり、ピアノ、トライアングル、アコーディオンまたは鍵盤ハーモニカが合わせる。

カスタネットは、小学校で音楽が得意でない『残り組』の子どもが担当させられることが多かった。
でも、この楽器が主役になれば、音楽が苦手な児童も活躍できると思った」と中村さん。

長さ約3分、曲調はフラメンコ風で情熱的だ。
カスタネットの4パートはリズムの追いかけっこをしたり、重なったりして立体的な響きを作る。
後半へと盛り上がっていき、「オレ!」という掛け声で終わる。

昨年3月に初演。音楽之友社の雑誌「教育音楽」の別冊付録に楽譜が掲載され、小学校教諭の間で口コミで知られるようになった。
これまでに栃木、沖縄、大阪、兵庫の各地で小学校の音楽会などで演奏された。
中村さんの元には電子メールで約50件を超える問い合わせが来た。

兵庫県西宮市の小松小学校は20日の音楽会に向け、3年生が猛練習中だ。
宮腰悠太君は「つまらない楽器と思っていたけど面白い。
お母さんはうるさいと言うけど、うちでも練習している」と話す。

他の子どもも「ドレミが無いから分かりやすい」「とてもノリノリの気分になれる」「かっこいい」などの感想でカスタネットの面白さを曲を通じて発見したようだ。

3年生担任の大隈寿子教諭(53)は「音符が苦手な子でも楽しめる曲。
音楽を好きな子が増えるとうれしい」と話す。

那覇市の天妃小学校も昨年12月、那覇、浦添両市内の小学校が参加する音楽発表会で有志の5年生の出し物として演奏。
同小に勤務していた佐久川周子教諭(48)は「子どもたちはカスタネットがすっかり気に入り、休み時間も遊ぶようになった」と振り返っている。
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200411130206.html


▼あの閃きを実行できる日が近くなりました。

展示会、交流会、日々の営業活動の中で"楽器のカスタネット"を配っています。
但し、女性の方を中心にですが。。。へへ。
それは、社名の知名度を上げることが重要であるとわかったからです。

最近は、「株式会社カスタネット」「楽器のカスタネット」のどちらでも良く、人の記憶の中に『カスタネット』の言葉が残る活動が必要と思っていました。

メディア戦略は言うまでもなく、キャラクター『カスタ君』の動きもその一つです。
そして、楽器のカスタネットを使用して知名度アップを思いついたのが、「カスタネット演奏会」
しかし、演奏する楽譜もなく不可能と半ばあきらめていましたね。 
楽譜があるのなら、閃きの演奏会ができます。

でも、私が企画しなくても、あちこちで「カスタネット演奏会」がはじまるかもしれません。
ブームになれば、知名度は一気に上昇することでしょう!


      『社名から奇跡の追い風が吹きはじめたかも。。。』

もう一つの閃き、カスタネットは演奏が簡単、昔しを思い出す楽器であることから、お歳よりの施設で演奏会です。
これは、カメラアングルも良くテレビ出演も近いかも。。。。

こんな演奏会をボランティアで企画、実行したい人を探しています。
連絡下さい! ueki@castanet.co.jp

つぎは、どんな手法でカスタネットの名前が世に出るかお楽しみに!


▼展示会 セミコン・ジャパン2004に出展

機械装置などの足につけるキャスターの販売を行なっていますが、半導体製造装置業界を一気に狙うため、展示会に出展致します。

世界最大規模の半導体製造装置・材料の展示会が日本コンベションセンター「幕張メッセ」で12月1日(水)~3日(金)に開催されるセミコン・ジャパン2004にブース出展致します。
http://www.semi.org/semiconjapan

"出展"と言っても。。
大日本スクリーン製造株式会社の半導体業界に関連する関連企業5社「TECHNO-FIVE」が共同でブース出展するのですが、その5社のご厚意により、ブースの一角をお借りするのです。

関東方面にお住まいの方は、是非お越し下さい。
ブースの場所は、『ホール5 ブースNo.5 B-805』です。
大日本スクリーンのブース(大きいブース)を目指して来て頂き、そこで聞いて頂いてもよいかと思います。

▼ 粗品進呈

『メルマガを読んでいる』と言っていただきましたら、粗品を進呈させて頂きます。 
時間があれば、コーヒーでも。。。。


▼ 展示会の出展費用は安くない

人をブースに集めようとすると、ある程度の大きさが必要ですし、人通りの多いところには、小さなブースを出すことは出来ません。
今回、セミコンの1小間代は35万円。
8小間でブースをつくります。
ブースの装飾代が〇百万、受付のコンパニオン、接客経費、配布のチラシ、パネル制作費など気が遠くなるほどの金額です。

こんなご支援を頂けるのも、ベンチャー企業だからです。
(皆様に感謝、感謝です)


▼逆風こそが追い風

半導体業界にはシリコンサイクルと呼ばれている景気サイクルがあります。
大日本スクリーンの在職中に何度も経験した景気サイクルであるが、今回も下降局面に入っていると新聞紙上などで言われています。
安定成長のレールに乗り始めたオフィス用品の販売、ここでの下降局面は痛手になります。

しかし、物事は考え方しだい・・・
当社のキャスター販売のビジネスモデルは、キャスターの互換性情報をデータベース化ができ、安いキャスターを提案できることです。
業界が下降局面に入ると、全ての装置メーカーではコストダウン活動が活発になると思います。
足元で見えなかった部品にも目が行く可能性があります。


カスタネットもキャスターも"主役の座"が近い!』


Written by 植木 力株式会社カスタネット 代表取締役)

(株)カスタネットの植木です。

11月2日に掲載された日経産業新聞のタイトル"ニッポンのキラ星企業"からプロジェクトXの主題歌『地上の星』を思いだした。


▼ 地上の星 中島みゆき 作詞

風の中のすばる
砂の中の銀河
みんな何処へ行った 見送られることもなく
草原のベガサス
街角のヴィーナス
みんな何処へ行った 見守られることもなく
地上にある星を誰も覚えていない
人は空ばかり見ている
つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を
つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう


▼ 地上の星を目指す

プロジェクトXでの登場者に共通点を感じます。
NHKの演出かもしれないが。
それは、一つの信念で想いを持ち続けることにより、奇跡が生まれ、成功へと駒を進めたと思います。
勿論、信念を持ち続けても失敗した例は数えきれず、成功と失敗は紙一重ではないかと思います。

当社も現時点では成功したと言えない。
しかし、幾度とあった危機を社会貢献活動に助けられた"奇跡の会社"と言っても過言ではないであろう。

事業が大成功した時には、大日本スクリーン製造株式会社の社内ベンチャー第一号として、その審査過程の裏話し、創業後の苦労話しなどをドキュメンタリー的に話しが出来ると思います。
NHKに負けずと劣らない、凄いドキュメンタリーかも知れない。

      地上の星にはいつになったらなれるやら。。。。

そう言えば、最近"つばめ"を見なくなりましたね!
これも環境破壊が原因?


▼ こんな偶然話し

先日、友人と食事中(居酒屋)の会話で、売上金額がレジの現金とコンピューターの金額が合わないので、どうしたら良いかと相談にのっていました。
私から例えの質問として、お客が4,980円の買上げで、五千円札を出されると、20円のお釣り・・の質問して。。。。
現金日計票などアドバイスをさせて頂きました。

食事が終わり、お店のお嬢さんに『お勘定~』とお願いすると。


   「4,980円になります」 エ! ビックリ!
     そして、財布から出したのは、五千円札。

      やはり、私は超能力者でした!


▼ 京都で未来の星を発見

京都には、すごい人がいる。
未来の星になりそうな青年と出会った。
すごい原石である。

有限会社のぞみ 藤田功博氏
http://www.e-nozomi.net/
京都に生まれ、京都に育ち、京都を心から愛している青年である。
そんな青年が、京都のガイド本を出版した。

「京都らしいものの現在」ISBN4-902605-00-7
「京都みやげを買う前に」ISBN4-902605-01-5
一冊、1,000円です。
http://www.onozomi.com/site/gaiyou.html

京都観光を考えておられる方は、必読書ですよ!(京都在住者の本だから)
そして、京都にお住まいの方にも"京都再発見"になる本です。


▼ 日経産業新聞の反響

11月2日、日経産業新聞に掲載されてから、良しも悪しも大反響です。
地方紙の京都新聞や地方面とは違い、全国面の反響は凄いです。

遠くからカタログ請求や商品注文が入ったりしています。
売上貢献だけではなく、知名度アップと社会的信用が更に得られたと思いますね。
無料の広告宣伝で、こんなに成果が・・今後もメディア戦略=メディアの活用は考えないと行けませんね~。

悪い面と言えば、いっぱい電話が入ってきます。
新聞掲載日の朝9時に電話が入ったのが、銀行系の投資会社。
最初の会社は、お会いする約束をしましたが、二番目からはお断りしました。
電話してきた人達は、何時から新聞を読んで、何時に出勤しているのだろう!

そして、〇△さんと対談した記事を掲載しませんか?の電話も。
雑誌広告の営業の電話である。


▼ 会社経営者の方にアドバイス

上記の様に、雑誌記事の営業電話がかかってきたり、実際に掲載された人も多いと思います。
私は、有料掲載するとメディア戦略がダメになると思います。
メディア戦略とは、時にはコツコツとした作業、根回しなど時間がかかる場合があります。
(時間がかかって、考えるからこそメディア戦略なのである)
それをお金で、一度でも有料掲載をやってしまうと苦労しなくなると思うのです。

もう一つ、有料雑誌に掲載されている会社(経営者)を新聞などの記者さんは、取材しないと思うからです。
(私が記者だったら取材には行きませんね)
有料掲載記事に信用はありません。
苦労して無料掲載されるところに信用が生まれるのです。


▼ 京の文房具屋さんが、また一つ潰れました。

京都市伏見区の有限会社園城(おんじょう)推定負債総額は約4億五千万円。
明治32年創業の老舗である。
これで、京都の老舗文房具屋さんは、殆ど言っていいほど町から消えてしまいました。
残ったのは、後継ぎのいない個人の文房具屋さんですが、これも時間の問題ですね。

こんなベンチャー企業でも生き残れているのに。。。
昔の栄光が強すぎるのですね。 
どこかの野球球団と同じと思います。


Written by 植木 力株式会社カスタネット 代表取締役)

(株)カスタネットの植木です。

メルマガを書きながら思うことがあります。
毎日原稿を書いている新聞記者さんって凄いと思いませんか。
どんな頭の構造なのか見たい気持ちです。

日経新聞の記者さんが取材に来られて、日経産業新聞のニュースも書かれている事を知り、あらためて脱帽の心境です。
週一回の原稿でも悪戦苦闘していますので、記者さんの爪のあかでも。。。


▼ 11月2日の日経産業新聞に掲載された記事です。
  16面(全国版です)

「ベンチャー・大学発ビジネス」のコーナーに特集としての掲載です。

カスタネット(京都市、植木力社長)はオフィス用品などの通信販売を手がけている。
カタログを配って注文を届けるスタイルは同業他社と同じ。
しかし、メーカー系列に属さない点を逆手に取った戦略や、生産現場で使う工具の通販など事業の幅を広げて業績を伸ばしている。

創業のきっかけは大日本スクリーン製造の社内ベンチャー制度。
植木氏が同社の管理部門などで得た経験を生かしてオフィス用品通販で起業しようと応募、同制度の適用第一号となった。
しかし、大日本スクリーンの丸抱えで創業したわけではない。
資本金一千万円のうち同社の出資は一四%。
残りは植木氏と、いっしょに退社して起業した副社長が退職金を充てるという退路を断ったスタートだった。

創業は二00一年。
大手のアスクルはすでに業績を伸ばしていたが植木氏は「弱点も多い」と見ていた。
その一つが価格。
大日本スクリーンの文具購入価格を知っており「アスクルより安く売れるはず」と考えた。
安値で対抗するため植木氏はアスクルの母体であるプラスのライバル、コクヨの門をたたき、取引契約にこぎ着けた。
ただカスタネットはコクヨ製品だけ扱っているわけではない。
コクヨの製品カタログを使っているが、カタログ未掲載商品でもメーカーと型番が分かれば注文を受ける。
メーカー系通販会社では難しい全方位の品ぞろえで顧客満足度を高めている。

二年目には工具の通販にも乗り出した。
「工具通販を始めれば(事務所のほか)生産現場からも事務用品の注文が入る」(植木氏)との作戦だ。
ヒット商品も生まれた。
機械装置の足につけるキャスターだ。
多くの企業が多様なキャスターを作っているが、同規格の製品を比べる情報はなく利用者は価格の比較が難しかった。
製品の互換性を調べて安い製品を提案できる体制を整えた結果、引合いが急増。
初年度の売上高は三千万円に達する見通しという。

もちろん、事業を工夫しても会社を知ってもらわねば注文は増えない。
小人数ゆえ積極的な営業はできなかったが業績を伸ばしているのは「口コミ」という武器を手に入れたためだ。

植木氏はカンボジアの子供を援助するボランティアに取り組む経営者と知り合い、現地の文具不足を知った。
そこで「カンボジアに文具を送ろう」と引出しに眠る不要な文具を集め始めた。

この活動がマスコミで紹介されると、同社に全国から文具が集まり始めた。
子供のころに集めていたキャラクター鉛筆など捨てられない文具や、閉店した文具店の在庫など「事務所は段ボールで埋まった」(植木氏)

カンボジアへの送料を工面するため始めたのがトナーカートリッジの再利用。
使用済みトナーカートリッジを回収して再生業者に売却し利益を送料に充てている。
ボランティアに熱心なベンチャーという評判が広がった結果、通販の取引先は約三千カ所まで増えた。

創業後、代金が焦げ付いた取引は二件だけ。
植木氏は「わざわざ経営の悪い会社を紹介することはないようだ」と、これも口コミ効果とみる。
大日本スクリーンからの注文件数は七-八%にとどまっており、出身企業の傘の下からは完全に独り立ちをした。
決算も前期からわずかながら黒字浮上を果たしており、本格的な成長軌道に乗り始めている。
(京都支社 塚越慎哉)

私の顔写真と寄贈した小学校の写真と会社概要も掲載されました。

        『この日経産業新聞の反響が楽しみです!』


▼ 古本屋さんで見つけた、日経産業新聞の活用書

"日経産業新聞"の活字が目にとまり、古本を買いました。
海南書房「日経産業新聞で差をつけろ」石井勝利 著
ISBN4-7590-0135-2 950円

本をPRすると、日経新聞は総論を報道しているとするならば、日経産業新聞は各論、より詳しい情報を多少専門的に書かれている。
その日経産業新聞の活用術、読むポイントなどが書かれていました。

裏返せば、この新聞の記事は読者の方にジックリ読まれていると思いました。
今までとは違う新聞に掲載されたことにより、反響がどうなるのかな~。


▼ 10月14日京都新聞朝刊に掲載された記事です。(社会面)

タイトル:善意包む新校舎 京の企業 リサイクル品財源に 
写真:新校舎の全景(7cmX10cm)

オフィス用品販売のベンチャー企業カスタネット(京都市南区)が、ボランティア事業としてカンボジアのトレア村で建設を進めていた小学校の校舎がこのほど完成した。

トレア小の古い木造校舎を建て替えた新校舎はれんが造り平屋建てで六教室。
総工費は約三百五十万円。
同社が回収したオフィス用プリンターの使用済みトナーカートリッジの売却益を財源に建設した。

現地で四日に開かれた完成式には、同小の児童四百十四人と住民約三百人が参加した。
テープカットで完成を祝い、同社の植木力社長が記念品として全国から回収した文房具と、京都市の文具会社と百々小(山科区)の児童が共同で作った金ぱくのカスタネットを児童に贈った。

同社は昨年九月から、リサイクルトナーの売却益をボランティア資金にあてる事業を行なっている。
トレア村での小学校建設は、かつて現地を視察した植木社長が校舎の老朽化を見かね、申し出た。
校舎の完成にこぎ着けた植木社長は「今度はカンボジアの病院建設も視野に入れ、事業に取り組みたい」と話していた。


▼反響の凄さは社会面にあった

この京都新聞での反響は、過去最高かもしれない。

過去に経済面で二倍以上の大きさで掲載よりも、今回の方が反響は大きい。
カンボジアに行く直前のKBS京都ラジオ「ラジオかまい隊」に町の中から出演(正しくは、ゲリラライブ的な強引出演)、そしてカンボジアから帰国後の11日、KBS京都テレビのスタジオ出演とメディアに連続登場したからかもしれないが。。。

今回、あることが分かった。
それは、全ての層(お嬢さんもおばちゃんもサラリーマン)からの反響でした。
冷静に分析すると29面に掲載されたのですがその面は"左"のページ、そして掲載さたところが"左上"だったのです。
そして、掲載された新校舎写真(提供写真)のアングルが立派に映っている。
メディア戦略を考えるとき、掲載紙、時期、提供する写真などは勿論であるがどの紙面(社会面or経済面or・・)を狙うのかも重要ですね!

紙面の狙い方を聞きたいって。。。 ひ!み!つ! (有料です)


▼ 町(村)の噂になっています。

私は、京都市内に住んでいます。
直前のラジオを聞いていた人が、テレビ出演の前日が町内の運動会で、噂(明日テレビ出演)になりました。
運動会の翌日は、体育の日で夕方の番組でありながら、会社が休みなので多くの人がテレビの前に座ったみたいです。

今回は実家の親に事前に話したもので(今までは話さず)村(京都府宮津市由良)での噂が一気に広まったらしい。。。


      『植木さんところのどら息子がテレビに・・』


Written by 植木 力株式会社カスタネット 代表取締役)

(株)カスタネットの植木です。

私の田舎は、京都府の丹後。
そうです!台風23号で被害が出ている所です。
自然災害を目の当たりにすると、企業経営も色々と考えさせられます。


▼ PRの魔術師が魔術をかけています。

カンボジアの学校に滑り台 下京の会社が寄贈〔10月22日京都新聞朝刊〕

子供服販売のリリーフェイド(京都市下京区)はこのほど、店舗での募金を利用してカンボジア・トレア村のトレア小学校に滑り台を寄贈した。

寄贈した滑り台は高さ約三メートルのコンクリート製。
現地で国際開発救援財団(FIDRhttp://www.fidr.or.jp/ を通じて建設した。
同社は販売商品の端数を顧客に募金してもらう取り組みを三月から実施している。
その募金と収益の一部の計七万円を建設費用に充てた。

トレア小では、京都の文房具販売会社カスタネット(南区)が、ボランティア事業で今月初めに校舎を新築した。
同事業に協力しているリリーフェイドも校舎建設の記念として滑り台を建設した。http://galkids.pos.to/


▼ 二つの故郷が水害

私には、二つの故郷があると思っています。
一つは、生まれてから高校卒業するまで育った、京都府宮津市由良。
台風23号の災害でバスが水につかり乗客、乗務員が助かった、あの由良川の河口です。
(最寄駅は丹後由良)

私の実家周辺は、地層が砂地のために水につかりませんでしたが、風で浜の木が倒れています。
実家も庭の木が倒れて、一つの部屋がつぶれました。
幸いケガもなく、まわりの災害と比べると良かったと思っています。

もう一つの故郷は、高校三年間通った峰山周辺の町(現在は京丹後市)
ここも、風と雨で大きな被害。
友人の家も水につかる大きな被害が出ています。

二つの故郷で、死者まで出る大惨事に胸が痛い。。。。


▼ 蟹を食べに丹後に行って下さい。

もうすぐ、蟹のシーズンに入ります。
敬遠する方も多いと思いますが、丹後経済のために少しでも多くの方に行ってもらいたいです。

ニュースでは、天橋立の松の木が倒れたと報道されていますが、全部倒れたのではありません。
股のぞきなど遠くから見る天橋立の景色は前と同じです。

            是非、丹後に行って下さい!

そして、土産など買物をお願いします。
私は、いつも立ち寄る天橋立の店で、知恵の餅を買ってきました。
嬉しいことにサービスして頂きました。
文殊堂正面の奥から3つ目の店です。


▼ 歌が似合う浜に戻して

実家の前は美しい砂浜で、この季節本来ならこんな歌が似合うのですが。。

         ♪今はもう秋~。誰れもいない海~♪

  その浜を見た瞬間! あ! 砂が見えない!

由良川の上流から流れてきたゴミが、堤防から渚まで一面ゴミでした。
"金目の物"がないかと探しましたが、材木、タイヤ、ペットボトルなど。
大量のゴミ、誰れがどうやって処分するのだろうか?

人的被害のことを考えると、ゴミの話しなので大きな問題ではないのですが。

金目の物を探している自分が恥ずかしいと思う反面、必死に探している自分がいる! 
不思議な気持ちでしたね~。(札束発見できず)


▼ 繰り返す自然災害から身を守る知恵

由良川沿いの、古くからある民家は洪水の被害にあっていないことを知りました。
少しだけ高台で危ないギリギリの所で助かっているのです。
その反面、新しい家などは床上浸水でした。

由良川は、昔は毎年の様に氾濫する川だったそうです。
治水事業の成果なのか、その自然災害は忘れられていました。
昔の人は、何度も繰り返す由良川の氾濫に安全の高さがわかったのでしょう。

そう言えば、カンボジアの高床式の家。
あと10cm程で床上浸水しそうな所でギリギリセーフ。
毎年繰り返される乾季と雨季。
ここでも、安全の高さを知っているのでしょう。

地震は、安全の高さを知るのは難しいですね。

            災害ニッポン、胸が痛い!


▼ 先人の知恵、企業経営にも共通点

創業してもうすぐ4年が経とうとしています。(創業は、2001年2月3日。)
企業経営も自然災害と同じ様に繰り返すものと思えてきました。
新しいビジネスモデルで事業を開始しても、根幹にあるビジネスは、はるか昔と何ら変わっていない
と思います。

水害から身を守ると同様に、企業経営も先人の苦労、アドバイスを謙虚に受け入れる姿勢が必要ではないかと思いますね~。

世の中、新しい言葉などのブーム的要素で創業している企業が少なくありません。
ブーム的企業でないと公的補助金、投資会社、銀行などが動かないからかもしれません。

創業企業、自然災害を忘れた民家と重なり合うのは、私だけでしょうか!
(当社も商売の基本に戻る意識だけは持ち続けたいと思っています)


早いもので11月です。 
12月決算に向けラストスパートです。
新規企業開拓も重要ですが、金額がはるオフィス家具の販売も力を入れています。
是非、企業様のご紹介をお願い致します。info@castanet.co.jp


Written by 植木 力株式会社カスタネット 代表取締役)

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