(株)カスタネット、植木です。

12月の一ヶ月間は非常に忙しい月でした。
師走だけではない、当社は12月が決算月のため売上と利益予想、来期の計画作成などで寝る間がなかったと言っても過言ではない状態でした。
そして、忙しさに追い討ちをかけたのが、新京極での店舗販売でした。
http://ueki.biz/166.html

6年間、法人向けの販売(B2B)のビジネスを行って来ましたが、今回の店舗販売は一般に販売する商売そのもの。
結果的には、恒久的な店舗販売はやめて、一ヶ月間の限定販売になりましたが、商売のノウハウなど勉強になりました。



▼POP一つで人の流れが変わった

今回は、店舗販売といってもワゴンでの販売でした。
そのワゴンの前面に『カスタ君のお店』と書いた紙を貼り開店しましたが、人の流れがシックリいかない、客の反応ももう一歩。。。
そこで『手作りクッキー』としたところ、クッキーに興味がありそうな人が立ち止まりはじめました。

書店に行くとPOPに関する書籍が並んでいますが、実際に販売の行為をすることにより、POPの重要さがわかりましたね。


▼目線の重要性

小さい子供がいる親子、親はキャラクターのクッキーを販売していることは分かっていても、子供は素通りしてしまいました。
子供も目線では、ワゴンの中のクッキーが見えなかったのです。

ワゴンとは別に、小さい椅子の上にクッキーを置き、子供でも見えるようにしました。
最初は、ワゴンの中に平面的に陳列したのですが、板をスベリ台のよう斜めにし、その上にクッキーを並べ、遠くからでも見えるようにしました。

広い空間での販売の場合、下から、横から、遠くから、つまりどこからでも見える陳列が必要でした。


▼人は、お客をよぶ

偶然、通りかかった知人とワゴンの前で話していると、そこに人が立ち止まりワゴンの中を見る。
すると次に立ち止まった人が一枚二枚買うと、前の人も買って行きました。
人が人、お客を呼ぶのである。

押したり引いたり、人の波にどう乗るか、これこそが商売である。

サクラを使ってでも人を集める必要性を感じました。


▼歩くスピードが落ちると売り上げアップ

店舗の場所は、蛸薬師通りに面していましたが、寺町通りと京極通りを行き交う通路的な道のため、寺町通りと京極通りに比べて歩く早さが違っていました。

しかし、隣のたこ焼き屋さんが開店し列を作り始めると、急に蛸薬師通りを通る人の早さが変わりました。
人の列で障害物が出来たのと、たこ焼きを食べるか、食べないか店の前で考える人が増えることにより、その空間に多くの人が滞在するのです。
人が集まれば、それにつられて人は集まってくる。

不思議な現象でした。


▼雨に泣きました

12月は、地球温暖化の影響なのか雨が多く困りました。
もともと、寒さは覚悟してストーブなどは準備していましたが、雨があんなに多く降るとは思ってもいなかったです。
店舗の蛸薬師通りには、アーケードがなかったのです。

雨の中、ゆっくりとクッキーを買う人は、少ないですね。
当たり前の話しですが。。。

夏の海水浴も冬のスポーツも天候しだいで売り上げが大きく左右する。厳しい商売です。



たった一ヶ月間の店舗販売。
新京極で働いている人達、そこに来る人。色々な人間模様を見させて頂きました。
商売の厳しさ、楽しさの一端を体験しました。



    『ビジネスの前に商売があり・・・植木語録』




Written by 植木 力株式会社カスタネット 代表取締役)