(株)カスタネット、植木です。

経営者のみならず、売上を上げたいと思う気持ちは、その組織にいる人間なら誰しも同じかもしれない。しかし、立場によってその思いに差があるのは当然のことである。
経営者、従業員の立場を乗り越えて、その差をなくする方向に進むことが、良い結果を生み出すのではないかと思います。
思いがあれば、工夫が生まれる。それが小さな工夫であっても、大きな成果になるかもしれない。

『工夫なきところに成果なし!。。。植木語録』



実践から学ぶ、売上アップの秘策を紹介したいと思います。


▼購入金額を上げているスーパーの事例

京都一円に展開しているスーパーで『マツモト』JRの丹波口近くにある五条店は、他スーパーと比べて、一人あたりの購入金額が多い店と思います。

http://www.super-matsumoto.co.jp/map/index.html

五条店以外の店には行ったことがないので、マツモト内でも特別な店なのかどうかわかりません。
勿論、売上データを見たわけでもありませんので、具体的に他スーパーとの違いもわかりません。
ただ、ハッキリと言えるのが、来店者の買い物カゴに入っている商品は、私が行くスーパーの中ではダントツに多いのです。

このスーパーが、他には無い商品を販売しているのではなく、普通のスーパーが扱っている食料品、日曜雑貨(衣類などは販売せず)なのです。
では、価格が安いのかと思って見ても、これも他のスーパーとそう変わらない。
立体駐車場があるから、まとめ買いをする人が多いのかと思ったが、そうでもなさそうである。
駐車場は空いており、車で買いに来る人より、自転車などで来る人が多そうである。

では、何故。。。商品の購入が多いのか。。。

スーパーの中に入ると他スーパーではない驚くべき光景が目に飛び込みます。

店内での人の流れが反時計方向にドンドンと流れています。立体駐車場からエレベーターで降りてきたところがその流れの出発点である。
エレベーターのドアが開くと、その前に買い物カゴがあると言っても良い光景です。

そして、従業員や案内係りの人が、カートを出してきて買い物カゴをセットし、入店して来る人に次から次へとカートを渡しています。
他スーパーでは、カートを使わない男性も、出されるカートを無意識に受け取り、買い物を開始しています。
カートが多くて店内が混雑すると思いきや、反時計方向に人が川のようにレジまで歩くため、混雑は感じません。

他スーパーでは、駐車場などに置かれたカートを集めて所定の位置に置く光景は見受けられますが、このスーパーのようにカートを出しているところは、ないのではないでしょうか。

カートを片付けるのではなく、カートを出す、逆転の発想そのものである。
小さな工夫であっても、コストアップにならず、売上増につながっているビジネスモデルと言っても過言ではないと思います。
この工夫は、誰のアイデアなのかお聞きしたいですね~。

スーパーマツモト五条店に見学を兼ねて買い物をしてはいかがでしょうか。自社では不足しているアイデアが見つかるかもしれません。


▼言葉一つで売上が上がる

当社のビジネスは、創業以来B2B(企業間取引)のビジネスであった。キャラクター『カスタ君クッキー』の販売からB2C(消費者との取引)が始まりました。
先月末から今月の11日まで、大阪の会員制店舗の催事企画に出店しています。
お菓子から食料品まで、産地直送品など美味しいものが販売されています。

その催事での出来事。
フカヒレのスープが他の商品と共に陳列されていましたが、売上はゼロ。
販売員がやって来て、試飲を始めるとそこそこの売上。そして、その販売員が発した言葉で売上が急増。。。。

その言葉とは。。。『気仙沼のフカヒレスープです。。。』 すると人が止まりました。

気仙沼=フカヒレが客の頭の中で、良いイメージでつながったから、売上が急増したと思います。


それを見ていた当社の従業員。。。

『かわいいクッキー。。。。』→『京都の職人がつくった。。。。』に変えると人が止まるのです。
他府県からみた、京都のイメージ。さすが京都ブランドである。


フカヒレもカスタ君クッキーも、売上を上げるために工夫する。その思いが実った成果かも
しれない。

『小さなことでもコツコツと。。。』それが売上アップの秘策かもしれない。



Written by 植木 力株式会社カスタネット 代表取締役)