(株)カスタネット、植木です。

当社のように物品販売の会社は勿論のこと、企業である限り、商品価格やサービス価格を設定する必要があります。
経営の根幹となる価格設定、起業や新規事業を立ち上げる場合『ここが難しい』のではないか。特にベンチャー企業の経営者は苦労しているポイントと思う。
起業を考えている方は、マーケティングを含め、重点的に検討されることをお勧めします。

▼市場に通用する価格ってなんだろう

当社の商材(文房具など)は定価が設定されていて、先行する販売会社が永年の営業活動の中で価格相場が出来上がっていました。
その相場価格に合わせるのか、少しでも下を行くのか、価格設定作業はある意味簡単でした。

しかし、カスタ君クッキーは、当社にとって初めてのオリジナル商品のため、たかがクッキーではあるが、価格設定では失敗してしまった。

【価格を設定する時点での情報】
・開発の母体である、動物クッキーに定価がなかった。
・実勢価格もクッキー屋さんは把握しておらず、価格は店によって開きがありそうである。
・カスタ君クッキーは、動物クッキーと比べ製造に手間がかかる。
・収益の中からカンボジアへ寄付金の確保も必要である。
・ワンコイン(100円)でないと売れないと言う人もいれば、250円にすればと言う人もいる。

それにしても、この100円~250円の開きはなんだろう~
カスタ君クッキーを食べずしての話しなので、味覚の差ではない。ナイロン袋に入っているので、嗅覚の差でもなければ、触覚でもない。勿論、聴覚でもない。
となると、視覚の差になる。

視覚は、その人の人間形成の違いにより、大きな差があるのではないか。
カスタ君クッキーを、かわいいので食べずに飾る人もいれば、かわいいと言いながらその場で食べる人、無反応の人も若干ではあるがいる。

重要なのは、視覚の情報からカスタ君クッキーを買いたいと思うか否かである。

これは、その人の金銭感覚などにも影響しています。普段からお菓子購入に財布からお金を出している人か、全く出していない人か。更に、お菓子を普段食べている人かどうかも影響するのではないか。
町で売られているケーキにしても、100円もあれば400円もあるが、これも同様の話しかもしれない。

ここでは、マーケティングの手法が生きるのであろう!
販売ターゲットの年齢、性別、季節なども条件を加味して、そのターゲットに容認される価格の範囲が見つかるのかもしれない。
難しいマーケティングの理論もあるのであろうが、勉強したわけでもなく、全くわからない。

そこで・・・
以前にドラ焼き、カスタードクリームパンを買い求めた原点に戻り、約一週間、京都のお菓子を見て、食べて、自宅にも、会社にもお菓子の土産を買って帰りました。

その結果・・・
カスタ君クッキーに見合うクッキーの大きさ・キャラクターお菓子の価格の物差しがないことがわかってきた。
そして、自分が食べるお菓子と贈答用(京都の土産用)に二極化になっている事も。

それにしても価格設定は難しい。。。


▼価格決定

このカスタ君クッキーは、一人でも多くの方にカスタ君を知ってもらうのが目的なので、ギリギリの価格にすることにしました。

価格を設定し、プレス発表も行い、チラシなども作成後の2ロット目の製造に立ち会うと、設定に問題があったことがわかった。
クッキー屋さんの厚意で、カスタ君の価格は他の動物クッキーと同じ価格にして頂いていましたが、製造の手間があまりにも違い過ぎました。
クッキー屋さんと長いお付き合いをするには、赤字の様な状態では駄目で、儲けてもらわないといけません。

更に、動物クッキーの市場での販売価格が180円~200円も多いとのこと。
動物クッキーより数倍の手間がかかるカスタ君クッキーを、動物クッキーより安く販売するのはどうかと思ったのです。
もう一つ、手作りクッキー屋さんなので、この手間のかかるカスタ君クッキーを大量に製造出来ないことがわかったのです。

あまりにも安く販売することは、クッキー屋さんに迷惑をかけることになりそうなので、価格を改定することにしました。

価格を設定する時点で、クッキー屋さんにしっかりと確認するべきだったと反省しています。

『価格の値下げは簡単。値上げは難しい』


Written by 植木 力株式会社カスタネット 代表取締役)